水戸です。

契約審査を10日から5日に短縮しても、事業側の体感が変わらないことがあります。制約が法務になかったからです。

担当者が3人いて、3人とも案件で埋まっている。そこへ1件増えると、返ってくるのは「来週見ます」です。読む速さは前の週と変わっていません。変わったのは、順番待ちの列の長さだけです。

速さの条件は、処理が速いことではなく、忙しくないことのほうが強くなります。

記事では、契約1件が起案から締結に至るまでの工程を表に分解して、どこで止まっているかを見つける手順を書きました。

測るのはリードタイムとタッチタイムの2つだけです。

動画で観る版(10分16秒)もあります。

編集後記(レター限定)

この記事で一番手が止まったのは、「ばらつきを減らすと速くなる」をどう書くかでした。

キングマンの公式が示すのは、待ち時間が処理時間・稼働率・ばらつきの三つの掛け算でおおよそ決まる、ということです。稼働率のほうは、まだ説明しやすい。八割を超えると跳ね上がる、と言えば伝わります。

ばらつきが分かりにくい。式としては正しいのですが、読んで納得できるかというと別です。

最初は、到着のばらつきと処理時間のばらつきを分けて、それぞれ何が起きるかを書いていました。正確ではありましたが、読み返して、これでは伝わらないと思いました。

レジの列に置き換えたのは、その後です。カートいっぱいの客の後ろに並んだ、牛乳1本の客。会計は10秒なのに5分待つ。レジ係の手の速さは何も変わっていない。

書いてみて、自分でもようやく腹落ちしました。説明できていなかったのは読者にではなく、自分に対してだったのだと思います。

もう一つ、この記事では工程の分解を表にしました。もともと文章で並べていたのですが、区間・その時間に起きていること・持ち場、の3列にしたら、言いたかったことが自分でもはっきりしました。

表にすると、6行のうち誰かが手を動かしているのは3行目と4行目の一部だけだ、というのが目で見えます。文章で並べていたときは、その一点が埋もれていました。

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水戸貴之/note『コンプライアンスの地図』

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